ポンとコツオの絵画教室 基礎編 パート3
どうも、画家の松尾龍です!
それでは今回も“第一回 ポンとコツオの絵画教室 基礎編”
を始めていきたいと思います。
今回でひとまず“基礎編”と題したこのシリーズ
ポンとコツオの絵画教室を一区切りつけようと思います。
では前回に引き続き……
画家のコツオ先生
勉強中のポンくん
の会話をのぞいて観ましょう!
それではどうぞ。
−テーマとコンセプト−
ポンくん
コツオ先生!!大変です!!
コツオ先生
ん〜〜〜なんだい?
ポンくん
実は公募展で入選しました!
コツオ先生
ほ〜ん ほ〜ん ほ〜ん
コツオ先生
・・・・・
コツオ先生
ん!?︎ なんだって!?︎︎︎
寿命が縮むような冗談はやめてくれ!!
ポンくん
冗談です!
コツオ先生
寿命を返せ!!
ポンくん
先生悩んでいることがあります。
コツオ先生
なんで君は冒頭に軽いジャブで小突いてくるんだい…
ポンくん
審査員に「君の作品には空気感がない」て
言われたんです。
コツオ先生
なるほど、その言葉の裏には
いくつかの意味がありそうですね。
ポンくん
一体どうすればいいんですか?
このままだと地位や名声や賞金が手に入りません。
コツオ先生
説教したいことは山ほどありますが
今は我慢しておきましょう・・・
コツオ先生
“空気感がない”ということにはいくつか考えられますが
一つの原因は自分が作っている作品の
テーマやコンセプトがぶれている可能性があります。
ポンくん
テーマ、コンセプト〜?
コツオ先生
テーマとコンセプトの意味はわかりますか?
ポンくん
ん〜・・・・・・!?︎
コツオ先生
もういいもういい、わからないなら説明します。
コツオ先生
この場合テーマは“主題”でコンセプトは“概念”です。
ポンくん
しゅだい・・・がいねん・・・?
コツオ先生
もっとわかりやすく言うと
テーマは“タイトル”で
コンセプトはその“内容や考え方”です!
ポンくん
デッサンで言う所のテーマが“マッス(量塊)”で
コンセプトが“ディティール(細部)”
みたいなことですか?
コツオ先生
なんでわざわざややこしい例えを出すんだい君は
ただまあそんな感じです。
ポンくん
テーマやコンセプトがぶれてるとどうなるんですか?
コツオ先生
単純に自分の伝えたいことと
作品の表現がズレているわけですから
一本芯の通った作品にはなっていないということです。
コツオ先生
それにテーマやコンセプトを自分で理解できていれば
制作もスムーズに進行しますよ。
ポンくん
なるほど!今まで深く考えていませんでした!
コツオ先生
これらが表現と噛み合うと
自分らしさに繋がって「空気感」が
生まれる場合もあります。
ポンくん
なるほどこれで問題解決ですね!!
危なく出来上がった作品を燻して香りづけして
燻製絵画を展示するところでした!
コツオ先生
燻しても作品の「空気感」は生まれませんよ!!ポンくん!!
ポンくん
10枚目で気づけてよかったです!
コツオ先生
もうやったんかい!!
コツオ先生
ただ重要なのはそのテーマが
本当に“自分が表現するべきもの”なのかも
考えてみるのも重要です。
ポンくん
といいますと?
コツオ先生
例えば極端なことを言うと
“動物嫌いの人がわざわざ描く猫の絵”と
“本当に猫好きが描く猫の絵”は全然違いますよね。
コツオ先生
つまり“空気感がある作品”とはテーマ・コンセプトと
発想力と技術力がバッチリ噛み合い
なおかつそれを自分が表現することで
他の人とは違った魅力を引き出せるものだと思います。
ポンくん
なるほど!!これで賞金は僕のものですね!
コツオ先生
賞金の前にいい作品を作って下さいよ・・・
作品は口ほどに物を言いますからね。
ポンくん
今回も色々ありがとうございました。
コツオ先生
これで絵描きに最低限必要な
アイディア収集、発想力
基礎力、技術力
テーマ、コンセプト
を教えました!
コツオ先生
しかし画家が一番大切にしなければいけないことは
“続ける意思”です。
そしてそれが一番難しいことでもあります。
コツオ先生
是非これからも作り続けて下さいね!
ポンくん
このまま続けていたら
先生を見下す日もそう遠くないですね!
コツオ先生
せめて超えると言ってくれ・・・
コツオ先生
ちなみにポンくんはどんな作品を
公募展に出展したんだい?
ポンくん
とりあえずダヴィンチの受胎告知の模写を出しました!
次はラファエロの模写を燻したやつを
出展してみようと思います。
コツオ先生
・・・・・・
コツオ先生
最低限の基礎知識以前に
足りないものがあるのでは・・・・・・
と言うわけで“ポンとコツオの絵画教室 基礎編”はここまで
この先、ポンくんとコツオ先生はどうなって行くのでしょうか?
それではあなたの中にいつもアートを!
では!第二回をお楽しみに!バイバイ〜!