ジャンル・技法
ジャンルは自分ではあまり決めないように制作しています。
最終的には見ていただいた方に判断して頂いても
構わないとも思っています。
作品自体は曖昧な記憶の1ページと
その時感じた様々な感情も描いているので
表現主義、又は表現派に当てはまるのではないかと思います。
作品の表現方法は様々で
ペン画はワトソン紙の特厚口に1mm〜0.05mmのペンで
描いています。
ドローイングは筆ペンで書く事が多いです。
その方が自分のその時の気分が出やすく
面白い線が描けることが多いからです。
最近は半立体作品や石塑粘土を使った立体作品も
制作しています。
まだまだ独学なので拙いですがそれを逆手にとって
単体で自立する立体作品を作るのではなく
自分の平面作品にあるような積み木のパーツをたくさん作り
そしてそれを展示会場で組み立てるという
パフォーマンスも含んだ作品を作ったりしました。
それならバランスが悪くても崩れても転がっても
面白くできると思ったからです。
油絵の一般的なイメージはキャンバスにモリモリと
絵の具を乗っけて削ってそしてまた乗っけてと
感情の流れに身を委ねた激しい画面のものを
想像する人は多いと思いますが自分の油絵は対照的です。
絵の具の透明色をなんども静かに重ねることによって
個々の色の本質が見えるのではないかと考えています。
そこに画面を限りなくフラットにする事により
形や色の世界に観る人たちを引っ張り込む事が
できるのでは無いかと思って描いています。
勿論油絵は西洋文化ではありますが
自分の追求すべき美は日本画の静寂さを感じさせる
構図にあると思っています。
描かれている図像が画面上にほんの少しだけだとしても
地の空間に絵として魅力があり見ている人に
“静の中の美”を感じて貰える作品こそ
自分の探求すべき芸術だと思っています。
なので今のような静かで平らな画面の作品を作っています。